明日から本気出す

日々のお勉強をメモしたいです。明日からは本気出します…。

日本語

福原正人 (2019) 人の移動と国境管理 ―参入、離脱、受容可能性

『人口問題の正義論』(井上・松元編 2019)の7章で移民正義論をよく整理してくれている論文です。少し前に読んで忘れているのと、最も新しい中で整理に主眼が置かれているということで、まとめておきたいと思います。 ―国家間の移動においては移動者の利益…

岸見太一 (2013) 移民選別とデモクラシー

岸見太一さんの論文で、デモクラシーの境界問題に対する強制原理アプローチの観点から移民排除権について扱ったものです。 導入 ー入管実践の正統性の問題は民主主義の境界問題に関わる。政治的権利が特定の集団に付与される理由を明確にする必要性がある。…

福原正人 (2017) 移民の倫理学をめぐる一試論:国家に個人を排除する道徳的権利はあるのか

義務論的な根拠に基づく移民排除権が成立しうるかを検討した論文です。結論としてはそうした議論は失敗していて、帰結主義的根拠に訴えざるを得ないだろうということです。具体的には①集団の自己決定権に訴える議論②支配権に訴える議論③両者を統合した議論が…

杉本俊介 (2013) Why Be Moral?問題に対する二人称的観点からの応答 ※学会報告原稿

0. はじめに 初回は(ちょっとハードルを下げて)、学会報告の要約をすることにします。春休みにコースガードの邦訳本「義務とアイデンティティの倫理学」を読んで、あまりにも何もわからず絶望したので、少し易しめの解説論文から入って理解していこうと思…