明日から本気出す

日々のお勉強をメモしたいです。明日からは本気出します…。

政治哲学

Estlund, D. (2011) Human Nature and the Limits (If Any) of Political Philosophy

タイトルの(if any)がおしゃれですね。じゃくそんあんどぱーぐれったー(?)1986年の論文はエストランド読むうえで必読っぽいです。 導入(207-8) ―OICが正しいとしても、~をするように意志を奮い立たせることができないことと、~をすることができないこと…

Estlund, D. (2014) Utopophobia

今更ですがエストランドは訳語が難しいんで、今後直した方が良いものはけっこうあると思います。aspirationalはもうちょっと意欲的とかより、野心的とかそういう感じで訳したほうが良かったかも?とりあえずいつも通りの要約です。 1.導入(113-115) Estlund…

Estlund, D. (2017) Prime Justice

学期が始まってから明らかにペースが落ちましたね。メモを取ってない範囲で読んでるものもありますが、それでもちょっと少ない…あとは単純にEstlundは時間がかかる… 1.導入(35-8) 俗流する誤解:一度不正をなしたとしても、次の時点において正しいことをなす…

Kahane and Savulescu (2009) The Welfarist Account of Disability

障碍の哲学の論文です。専門でやる予定はないのでとりあえずメモは雑です。細かい議論もちょっと飛ばしたし。全体の方向性としては面白いし、そうやなあとわかりみが深い。障碍でなく、差別論をがっつり扱ってる論文は、今後もうちょっとちゃんとメモとるか…

Estlund, D. (2016) Just and Juster

Oxford Studies in Political Philosophyに入ってるEstlundの(難解な)論文です。ひとまず批判もコメントもなしで、訳もぐちゃぐちゃです。まーーーーーじでわっかんねえ。わかんないわかんない~~~~。何が読みにくさの原因なんでしょうね…。Estlundの論…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory⑥

僕が今読んでる中だと一番面白かったし強力な議論だと思いました!差別と移民規制という各論的な細かい問いに手堅く答えてるものかと思いきや、実はミクロな部分からスタートしてマクロなレベルで強力な移民排除権批判を展開する天才的論文です!!!(大絶…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory⑤

アビザデの論文です。面白いし、きれいな整理。あらしゅあびざで。かわいい。 ch6. The Special-Obligations Challenge to More Open Borders (Arash Abizadeh) ―コスモポリタン的な見解では、平等な配慮と尊重の理念に基づいてより開放的な国境が正当化され…

福原正人 (2019) 人の移動と国境管理 ―参入、離脱、受容可能性

『人口問題の正義論』(井上・松元編 2019)の7章で移民正義論をよく整理してくれている論文です。少し前に読んで忘れているのと、最も新しい中で整理に主眼が置かれているということで、まとめておきたいと思います。 ―国家間の移動においては移動者の利益…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory④

スティルツです。賢い。 ch4. Is There an Unqualified Right to Leave? (Anna Stilz) ―出国する権利はある程度自明視されているが、これについて制限(法がない状態に比べると、出国するのにコストがかかるような法;出国の禁止に限らず、出国に税をかける…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory③

オバーマンの論文です。響きが可愛いですね、おばーまん。 ch3. Immigration as a Human Right (Kieran Oberman) ―国内的な移動の自由、結社の自由、職業選択の自由など既に人権として認められているものを認めるならば、我々は~に移住する人権も認めなけれ…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory②

論文集の要約続きです。とりあえずMiller, Oberman, Stilzの章は軽くは読み終えたので(電車内とかだったのでメモできてない)随時きちんとメモに残したいと思います。いずれもよい論文で、それぞれの結論に同意しない場合も乗り越えなきゃいけない議論を提…

岸見太一 (2013) 移民選別とデモクラシー

岸見太一さんの論文で、デモクラシーの境界問題に対する強制原理アプローチの観点から移民排除権について扱ったものです。 導入 ー入管実践の正統性の問題は民主主義の境界問題に関わる。政治的権利が特定の集団に付与される理由を明確にする必要性がある。…

福原正人 (2017) 移民の倫理学をめぐる一試論:国家に個人を排除する道徳的権利はあるのか

義務論的な根拠に基づく移民排除権が成立しうるかを検討した論文です。結論としてはそうした議論は失敗していて、帰結主義的根拠に訴えざるを得ないだろうということです。具体的には①集団の自己決定権に訴える議論②支配権に訴える議論③両者を統合した議論が…

Fine and Ypi ed. (2016) Migration in Political Theory①

移民正義論の重要な論文集です。結構ビッグネームがいっぱいですね。いずれ全部読むつもりではいますが、興味のあるものからバラバラにまとめのメモを書けたらなあと思います。まずは今学期ゼミで扱うこともあって、Wellmanの論文からまとめようと思います。…

レオポルド、スティアーズほか (2011) 政治理論入門①

政治理論の方法論の論文集ですね。分析系の章はそこまで多くはないので全てはメモしないですし、今まで丁寧すぎた感があるので興味があった章だけ雑にまとめと感想を。 1章 分析政治哲学(ダニエル・マクダーモット) ー分析系の政治哲学は科学と類比的に捉…